ケアプランデータ連携システムって何?

ケアプランデータ連携システムって何?


厚生労働省が2023年4月から本格稼働させるとした「ケアプランデータ連携システム」。
これはいったいどのようなシステムなのか、今月6日に発表された「介護保険最新情報Vol.1096」をもとに、解説いたします。

※詳細情報はこちらをご確認下さい(https://www.mhlw.go.jp/content/000986033.pdf

 この記事を読むべき人は?

 職場環境の改善を検討中の管理者様

 日常業務の効率化ができないかと考えているスタッフ様

 介護業界に対する国の施策を知りたい方

■ケアプランデータ連携システムとは?

ケアプランデータ連携システムは、厚生労働省が整備を進めるシステムで、 居宅介護支援事業所と介護サービス事業所によるケアプラン等のやり取りを全国的にオンライン化することによる、業務の効率化・業務負担の軽減を目的としています。

これはサービス提供票や居宅サービス計画書等、従来手書き・印刷し、FAXや郵送などでやり取りしていた書類を、 システム上で送受信ができるようにするものです。

このシステム導入により、人件費や印刷費、通信費、交通費など合わせ、年間で80万超のコスト削減が期待できるとしています。

■ケアプランデータ連携システムの仕組みとは?

厚労省によると、事業所側で扱う「データ連携クライアント」 と、運用センターで管理される「データ連携基盤」とで構成されているケアプランデータ連携システム。
事業所の担当者は、ケアプランなどのファイルを「データ連携クライアント」からネットにアップロードし、「データ連携基盤」を介して相手との送受信を実行します。

ケアプランデータ連携 業務フロー図
ケアプランデータ連携 業務フロー図

運用方法に関しまして、上のイメージを参考に説明いたします。
①:ケアマネージャーが介護ソフトでケアプラン(予定)を作成しCSVファイルとして出力。
②・③:出力したケアプラン(予定)のCSVファイルを、「データ連携クライアント」にアップロードし、「データ連携基盤」を介して送信。
④・⑤・⑥:ファイルを受信する介護サービス事業所の担当者は、「データ連携クライアント」からケアプラン(予定)データをダウンロードし、介護ソフトに取り込んで内容を確認。

一方、介護サービス事業所から居宅介護支援事業所へケアプランに基づく実績を送信する場合も、基本的な流れは変わりません。

この運用は、送受信の両方が「ケアプランデータ連携システム」を導入していることが前提となります。
ケアプランの作成や実績入力に使用される「介護ソフト」は、同じでなくとも問題ございません。
厚生労働省はケアプランなどの標準仕様を公表している為、それに準拠している書類であれば、ファイルのやり取り・読み込みが可能と説明しています。

※出展:厚生労働省 老健局高齢者支援課「介護保険最新情報Vol.1096」(https://www.mhlw.go.jp/content/000986033.pdf

■「ケアプランデータ連携システム」の料金は?

「ケアプランデータ連携システム」の利用には、Windows10以降のPCや既定のケアプラン標準仕様に準拠した介護ソフトなどが必要です。
料金については検討中とのことで、「先行事例・厚生労働省の先行調査研究等を参考に、事業所の過度な負担にならないように検討を進めています」と発表しています。

スマイリオでは今後も、介護業界に関わるニュースを発信して参りますので、 引き続きのご愛読を宜しくお願いいたします。

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